琉球大学と総合地球環境学研究所(地球研)が協定を結びました

2021年05月28日 15:50

琉球大学水循環プロジェクトによる研究プロジェクト「陸と海をつなぐ水循環を軸としたマルチリソースの順応的ガバナンス:サンゴ礁島嶼系での展開」が総合地球科学研究所(地球研)のプレリサーチ(PR)に採択されたことに伴い、琉球大学と地球研は、学術交流・協力に関する協定を結びました(令和3年4月1日)。

<研究プロジェクト>

名称: 陸と海をつなぐ水循環を軸としたマルチリソースの順応的ガバナンス:サンゴ礁島嶼系での展開

種別: 実践プロジェクト(実践プログラム2)

プロジェクトリーダー: 新城竜一(理学部・教授)

研究プロジェクトの概要: 本プロジェクトでは、琉球弧や西太平洋の熱帯・亜熱帯に位置するサンゴ礁島嶼系において、陸と海の水循環を介したつながりや、暮らしの中で育まれてきた生物と文化のつながりや多様性、多様な資源のガバナンスの規範・組織・制度の変遷や重層性を解明します。得られた成果のつながりを可視化し、陸と海をつなぐ水循環を軸としたマルチリソースの順応的ガバナンスの強化をめざします。

八重瀬町民意識調査「水資源と生活に関するアンケート」の実施に関するお知らせ

2021年01月26日 09:00

2021年1月27日から2月28日にかけて、八重瀬町と琉球大学が共同で八重瀬町民意識調査「水資源と生活に関するアンケート」を実施しております。八重瀬町と琉球大学は国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)の支援を受け、「亜熱帯島嶼の持続可能な水資源利用に向けた参画・合意に基づく流域ガバナンスの構築」プロジェクトを行なっております。今回のアンケート調査は、同プロジェクトの一環として、八重瀬町民の方々の水資源や日常生活に関するお考えをお聞きするために実施しております。

  • 今回、アンケート調査へのご協力をお願いした方は、2020年12月24日の時点で八重瀬町の住民基本台帳に登録している18歳以上89歳以下の方の中から、くじ引きの要領で選んだ9000人の方になります。できるだけ偏りなく八重瀬町民の方のお考えを把握するために、このような選び方をしております。
  • アンケート調査の実施方法や質問内容は、琉球大学「人を対象とする研究倫理審査委員会」の承認を受けています(承認番号:27)。
  • お答えいただいた内容は、「この選択肢を選んだ人は・・%」といった具合に個人が特定されない形で報告書や学術論文にまとめ公表したり、八重瀬町の地下水保全や、より魅力ある地域づくりのために活用したりする予定です。
  • 回答は、調査票にご記入いただいて同封した返送用封筒でお送りいただいても結構ですし、インターネットでご回答いただくこともできます。2月28日までのご回答お願いいたします。

水資源に関心をお持ちの方だけでなく、できる限り偏りがなく八重瀬町民の方々のお考えを把握するため、調査票を受け取られた方はアンケート調査にご協力いただきますよう、お願いいたします。

〈よくある質問と答え〉

  • Q. 「亜熱帯島嶼の持続可能な水資源利用に向けた参画・合意に基づく流域ガバナンスの構築」プロジェクトとはどのようなものか?                A. 島嶼地域における貴重な水資源とその持続的な利用について地域の皆様とともに改善しようとするプロジェクトで、琉球大学水循環プロジェクトが八重瀬町と協同で取り組んでいます。(詳細はこちら)
  • Q. 調査には必ず答えないといけないのか?                 A. 調査への回答は任意ですが、偏りなく八重瀬町民の方のご意見を知るため、できる限りご協力いただければ幸いです。
  • Q. すでに引っ越して現在は八重瀬町に住んでいないが、調査票が転送されてきた場合、どうすればよいか?                           A. 八重瀬町にお住まいの方を対象としたアンケート調査ですので、回答はお控えください。
  • Q. 住民票は八重瀬町にあるが八重瀬町に住んでいない場合はどうすればよいか?                                       A.八重瀬町にお住まいの方を対象としたアンケート調査ですので、回答はお控えください。ご家族の方が代わりに回答することもお控えください。
  • Q. 病気のため、調査票の宛名にある本人が回答できない場合、家族が代わりに答えてもよいか?                                A. アンケート調査票をお送りした封筒の宛名に名前があったご本人以外の方が代わりに回答することは、お控えください。ただし、他の方がご本人のお考えを聞き取って記入していただくことは構いません。その場合も、ご無理のない範囲でのご協力をお願い致します。
  • Q. 同じ住所宛に複数の調査票が送られてきたが、1通だけ返送すればよいか?                                    A. 今回の調査では、できるだけ多くの町民の方のご意見をお聞きするため、約2名~3名に1人の割合で調査票をお送りしております。したがって、同一世帯に複数の方がお住まいの場合、その中の複数名の方に、それぞれ1通ずつの調査票が送られている場合があります。そのような場合、それぞれ、宛名に名前のある方がご回答いただき、ご返送ください。世帯を代表して1通だけ返送することはお控えください。

■お問い合わせやご意見はこちらの【お問い合わせフォーム】より承ります。

【開催報告】第1回みずのわラボ「水環境をテーマにした情報提供ツールのデザイン」

2020年11月25日 14:50

 SOLVE for SDGsプロジェクトと八重瀬町の共催イベントとして、第1回みずのわラボを開催しました。これはSOLVE for SDGsプロジェクトの共同実施者である八重瀬町が内閣官房水循環政策本部事務局による「水循環アドバイザー制度」を利用したレクチャーで、人の営みと水に関わる自然環境をより良い状態に保つための流域マネジメントに取り組んでいる自治体に、知識や経験を有するアドバイザーから政策面や技術面からの助言をいただける機会です。(対象:八重瀬町、琉球大学関係者)

第1回みずのわラボ「水環境をテーマにした情報提供ツールのデザイン」

日  時:2020年10月21日(水)15:00~17:00

場  所:八重瀬町役場2階会議室(オンライン・オンサイト併用)

第1回目のアドバイザーである東京学芸大学緩急教育センター教授の吉冨友恭先生に、「水環境をテーマにした情報提供ツールのデザイン」というタイトルでお話いただきました。

吉冨先生は、佐賀県の湿地帯であるアザメの瀬をフィールドとして市民参加型の環境教育をおこなってきたほか、全国各地を巡回する「水の巡回展」、「水辺の学びデザインプロジェクト」などの環境教育活動など幅広く展開してきました。取り組みの中で吉冨先生が重視しているのは、いかに分かりやすく研究室と社会をつなぐかという課題です。

(1)ツールによる表現

 映像端末、冊子、模型、標本などのツールをどのように組み合せるのか。

(2)ツールを作る

 作るプロセスに利用者側が参加する。キーワードは「してくれ」ではなく「しよう」。

(3)ツールを使う

 イメージをリーフレットにする。展示のセットを作って、地域に合わせた工夫やアップデートをしていく。

吉冨先生の最近のプロジェクトでは、視覚ツールとしてのビジュアル・アイデンティティに力を入れて、色彩によるイメージの統一を図りながら、「あまみず社会研究会」や「東京川ガール」といったイベントを大学生と一緒に実施しています。

八重瀬町と一緒に取り組んでいるこのSDGsプロジェクトでも、地域の人々の環境への意識を高め、水環境保全の取り組みを行っていく必要がありますが、吉冨先生の取り組みではどうやって人々の意見を集めているのか、参加者から質問があがりました。吉冨先生によれば、水を使う人たちが水環境にどれくらい関心があって、どれくらい知識があるのかを調査したほうがよい、とのことです。水環境保全プロセスの途中で、きちんと地域の人々の意見を反映させると、一方的に作るより必ずいいものができるし、正解が無いなかでの最善策を一緒に模索していくことができるそうです。

また、環境教育に関わる教材づくりに学校の先生が関わることによって、学校教育の中で実際に使ってもらえる良いコンテンツができる、とのことでした。このSDGsプロジェクトでも、子ども会を中心に環境学習をおこなっているので、それをどのように展開していくことができるか、考えるきっかけとなりました。

 

みずのわラボ Oct 21, 2020

【お知らせ】「2017-2019 JST科学技術コミュニケーション推進事業」の最終報告と最終ヒアリング評価について

2020年08月11日 17:00

2017-2019年度に実施した「JST科学技術コミュニケーション推進事業」の最終報告書と最終ヒアリング評価が、JSTウェブサイトに掲載されました。 3年間の活動を総括しています。

■JST科学技術コミュニケーション事業 平成29年度採択(未来共創イノベーション活動支援)「水の環でつなげる南の島のくらし」(報告書の閲覧はこちらから)

琉球大学と八重瀬町が連携協定を締結しました

2020年04月20日 13:41

JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(SOLVE for SDGs)」「亜熱帯島嶼の持続可能な水資源利用に向けた参画・合意に基づく流域ガバナンスの構築」の取り組みにおいて、琉球大学研究推進機構と八重瀬町が連携協定を締結しました。(2020年4月14日)

2020年2月13日 SOLVE for SDGsキックオフミーティングにて

【お知らせ】参加機関 湧き水fun倶楽部が湧き水マップを発刊

2020年03月23日 18:39

【お知らせ】参加機関 湧き水fun倶楽部が湧き水マップを発刊

本事業の参加機関である湧き水fun倶楽部が、
沖縄県内の湧き水の文化や歴史、自然環境などを紹介する湧き水マップを発刊しました。
ぜひ、ご活用ください。

湧き水fun倶楽部からのメッセージ
「春休み!沖縄の湧き水を訪ねてみよう♪」
環境省の調査によると、沖縄には1238件の湧き水があります。
その中から、比較的訪れやすい湧き水10カ所をご紹介しています。
沖縄の湧き水に触れ、水のすばらしさを実感してもらえるとうれしいです。

*パンフレット(PDF版:両面印刷用抜粋版1抜粋版2抜粋版3

湧き水fun倶楽部ウェブサイト
https://wakimizufun.ti-da.net/

【お知らせ】地球研FS研究へ採択されました

2020年03月05日 13:04

琉球大学水循環プロジェクトは、総合地球環境学研究所(略称「地球研」、英語名“Research Institute for Humanity and Nature”)における段階的な実践プロジェクトの中で、2019年度「IS(インキュベーション研究)」に取り組んでまいりましたが、このたび、2020年度「FS(予備研究)」に採択されました。

■大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所

 実践プロジェクト予備研究

 「陸と海をつなぐ水循環を軸としたマルチリソースの順応的ガバナンス:
サンゴ礁島嶼系での展開

【お知らせ】JST/RISTEXの「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(Solve)」に採択

2019年11月19日 17:25

【お知らせ】JST/RISTEXの「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(Solve)」に採択
琉球大学水循環プロジェクト(*)発の新しいプロジェクトがJST/RISTEXの「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」のソリューション創出フェーズ研究開発プロジェクトに採択されました(シナリオ・ソリューションフェーズ総応募数134件、ソリューション採択件数3件、全体採択率7.4%)。

国立研究開発法人 科学技術振興機構
戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)令和元年度における新規プロジェクトの決定について
「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1404/index.html

ソリューション創出フェーズ研究開発プロジェクト
「亜熱帯島嶼の持続可能な水資源利用に向けた参画・合意に基づく流域ガバナンスの構築」
研究代表者 安元 純(琉球大学 農学部 地域農業工学科 助教)
協働実施者 金城 進(八重瀬町 土木建設課 課長)

プロジェクトの概要
【解決すべき問題】
亜熱帯島嶼の水資源は、気候変動や産業構造の変化などのさまざまなストレスに対する脆弱性が極めて高く、近年、多くの地域で地下水など水資源の枯渇や汚染が大きな社会課題となっている。地下水の汚染は水循環を介してサンゴ礁生態系を劣化させ、生態系サービスの低下など新たな課題も引き起こしている。
【提案内容】
本プロジェクトでは、地下水の流れや汚染物質の発生・輸送プロセスの定量的な把握とその科学的情報を可視化し、アクションリサーチを通じて多様なステークホルダーとともにそれらのデータを共有することで、水資源に対する理解を高める。さらに、ステークホルダー間の合意形成に基づいた、汚染物質の効果的な負荷軽減対策を立案・実施し、活用する仕組み(参画・合意に基づく流域ガバナンス)を構築する。

研究開発に参画する実施者、協力する関与者の所属機関
琉球大学
八重瀬町
長崎大学 総合生産科学域
信州大学 工学部
北里大学 海洋生命科学部
産業技術総合研究所
熊本大学 大学院先端科学研究部
金沢大学 法学系
阪南大学 経済学部
湧き水fun倶楽部
一般社団法人 トロピカルテクノプラス
株式会社建設技術研究所

*琉球大学水循環プロジェクト
http://mizunowa.sci.u-ryukyu.ac.jp/project02.html

【開催報告】第14回水循環ワークショップ 「どうする?日本の水道」

2019年11月19日 10:03

日時 令和元年10月19日(土)10:00-12:30

場所 理系複合棟202教室

対象 教員、その他

内  容   アクアスフィア水教育研究所の橋本淳司代表をお招きし、水道法 改正に伴う日本のこれからの水道供給事業についての講演を行っていただいた。 各自治体がおこなってきた水道供給事業は、施設の老朽化、人口の減少といったことにより財政的に破綻、あるいは大幅な水道料金の値上げが差し迫ってきている。この問題を解決するために、民間企業の参入を可能にした水道法が改正された。しかし、海外での先行事例では、そのほとんどが大きな問題を抱えていた。予想に反して、大幅な料金の値上げ、水質の悪化、国民全体が広く恩恵を受けるべき水道が、一部の都市市民しか利用できないなどの問題が生じている。このため、ヨーロッパなどでは、再度水道事業の公営化が行われている。日本においては、宮城県が民間企業の参入に向けた取り組みを実施しており、これが実現すると日本初となる。このような危惧すべき問題とそれに対応する解決策等の講演を行っていただいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

【開催報告】第13回水循環ワークショップ 「社会的合意形成の進め方」

2019年10月16日 16:59

日時 令和元年10月7日(水)13:30-15:30

場所 理系複合棟615室

対象 教員、その他

内  容  一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズ代表理事の桑子敏雄氏(東京工業大学名誉教授)をお招きし、環境に配慮した都市や地域づくりにおける社会的合意形成マネジメントのあり方を話題提供いただき、議論しました。桑子氏は、新潟県佐渡市をはじめ、様々な地域の行政や企業、学校との橋渡しをしながら環境共生社会の構築を実現するための実装的研究を行ってきました。今回のワークショップでは、その過程で明らかとなったステークホルダーとインタレスト分析の徹底、すなわち100人ぐらいのリストを作成し、重み付けをするなど、具体的なマネジメントのアドバイスをいただきました。